ブログ監修者
【保有資格】
戸田はれのひ整骨院院長の池田です。痛みの改善だけでなく、再発しない体づくりをサポートします。整骨院や整形外科での経験を活かし、骨折・脱臼・捻挫などの外傷から、姿勢改善・スタイル調整まで幅広く対応。患者様が話しやすい環境を大切にしながら、一人ひとりに最適な施術を提供します。お体のお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
首の痛み、顎の下に潜む原因とは?整骨院が教える根本改善法
顎の下に感じる首の痛みは、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。その違和感や不快感の原因は、単なる首の疲れだけでなく、姿勢の悪さや筋肉の緊張、さらには顎関節の不調やストレスなど、複雑に絡み合っているケースが少なくありません。この記事では、なぜ顎の下に首の痛みが生じるのか、その多岐にわたる原因を詳しく探り、整骨院が考える根本原因と、その改善に向けた具体的なアプローチを分かりやすく解説しています。読み進めることで、ご自身の痛みの真の原因を理解し、手技療法や姿勢矯正による身体のバランス調整、そしてご自宅でできるセルフケアまで、痛みを和らげ、再発を防ぐための具体的な改善策を知ることができます。もう諦めることなく、痛みのない快適な毎日を取り戻すための第一歩を踏み出しましょう。
1. 首の痛み 顎の下に感じる違和感 その症状とは
首の痛みは多くの方が経験する一般的な症状ですが、その中でも「顎の下」に感じる痛みや違和感は、通常の首の凝りとは異なる特徴を持つことがあります。
この章では、顎の下の痛みがどのようなサインを示しているのか、そして一般的な首の痛みと何が違うのかを詳しく解説し、ご自身の症状を理解する手助けをいたします。
1.1 顎の下の痛みが示すサイン
顎の下の痛みは、単なる筋肉の張りだけでなく、様々な身体のサインとして現れることがあります。
具体的にどのような症状があるのか見ていきましょう。
| 症状の種類 | 具体的な状態や感じ方 |
|---|---|
| 飲み込みにくさ、異物感 | 食べ物や飲み物を飲み込む際に、喉の奥に引っかかるような感覚や、異物が詰まっているような違和感を覚えることがあります。 |
| 顎の動きに伴う痛み | 口を開けたり閉じたりする際、または食べ物を噛むときに、顎の下やその周辺に痛みが走ることがあります。場合によっては、顎関節から「カクカク」という音が聞こえることもあります。 |
| 首の特定の動きでの痛み | 首を上に向ける、横に傾ける、または回すといった動作をした際に、顎の下から首の前面にかけて痛みや突っ張りを感じることがあります。 |
| 触れると痛む、硬い | 顎の下から首の前面にかけての筋肉を指で押すと、強い痛みを感じたり、筋肉が硬く張っているのが分かることがあります。 |
| 声のかすれ、出しにくさ | 喉の奥や顎の下の緊張が原因で、声が出しにくくなったり、かすれたりする症状が現れることもあります。 |
| 耳の下への放散痛 | 顎の下の痛みが、耳の下や側頭部へと広がるような感覚を覚えることもあります。 |
これらの症状は、日常生活における食事や会話、姿勢などに影響を与え、思わぬストレスの原因となることも少なくありません。
ご自身の症状に心当たりがある場合は、注意深く観察することが大切です。
1.2 一般的な首の痛みとの違い
首の痛みと一言で言っても、その種類は様々です。
顎の下の痛みは、多くの方が経験する「肩こり」や「寝違え」といった一般的な首の痛みとは、いくつかの点で異なります。
- 痛みの場所と範囲一般的な首の痛みは、首の後ろ側や肩甲骨の間に集中することが多いですが、顎の下の痛みは、その名の通り顎の真下から喉元、首の前面や側面に限定的に現れる傾向があります。
この違いが、痛みの原因を探る上で重要な手掛かりとなります。 - 関連する動作一般的な首の痛みは、首を回したり肩を動かしたりする際に悪化することが多いですが、顎の下の痛みは、食べ物を飲み込む、大きく口を開ける、発声するといった動作で特に強く感じられることがあります。
これらの動作は、顎の下にある筋肉や周辺組織に直接的な負担をかけるためです。 - 痛みの性質首の後ろ側の痛みは、重だるさや凝り、締め付けられるような感覚が多いですが、顎の下の痛みは、チクチクとした鋭い痛み、ズキズキとした拍動性の痛み、または圧迫感として感じられることがあります。
また、喉の奥に異物があるような不快感を伴うことも特徴です。
このように、顎の下の痛みは、単なる首の凝りとは異なる特徴を持つため、その痛みの背景には特有の原因が潜んでいる可能性があります。
ご自身の痛みが一般的な首の痛みとは少し違うと感じる場合は、専門家による詳細なチェックをおすすめします。
2. 顎の下の首の痛みの主な原因を探る
顎の下に感じる首の痛みは、多くの場合、単一の原因ではなく、複数の要因が複雑に絡み合って生じることがあります。日常生活の習慣や身体の構造的な問題、さらには精神的な要素まで、様々な側面からその根本原因を深く掘り下げていきましょう。
2.1 筋肉の緊張と姿勢の悪化
現代社会において、私たちの身体は様々な要因で筋肉の緊張や姿勢の悪化に晒されています。特に首や顎周辺の筋肉は、その影響を強く受けやすい部位です。
2.1.1 スマホ首や猫背が引き起こす影響
スマートフォンやパソコンを長時間使用する習慣は、知らず知らずのうちに「スマホ首」と呼ばれるストレートネックや、猫背といった不良姿勢を引き起こします。頭部は成人で約5~6kgの重さがあり、正しい姿勢であれば首のカーブがその重みを分散します。しかし、頭部が前方へ突出する前方頭位の姿勢になると、首の後ろや肩、そして顎の下の筋肉に過剰な負担がかかります。この持続的な負担が、筋肉の硬直や血行不良を招き、顎の下から首にかけての痛みを引き起こす主な原因の一つとなるのです。
2.1.2 胸鎖乳突筋や舌骨筋群の疲労
首の側面にある「胸鎖乳突筋」は、首を回したり、傾けたりする際に使われる大きな筋肉です。また、顎の下から喉にかけて存在する「舌骨筋群」は、嚥下(えんげ)や発声、舌の動きをサポートする重要な筋肉です。これらの筋肉は、姿勢の悪化や顎関節への負担、あるいは無意識の食いしばりなどによって常に緊張状態に置かれ、疲労が蓄積しやすくなります。特に舌骨筋群が硬くなると、顎の下の違和感や痛みに直結しやすく、喉の奥の不調として感じられることもあります。
舌骨筋群は、その位置から「顎の下の痛み」に深く関わります。
| 筋肉の名称 | 主な位置 | 顎の下の痛みとの関連 |
|---|---|---|
| 顎二腹筋 | 下顎骨の下から舌骨にかけて | 顎を開ける動作や嚥下に関与。緊張すると顎の下から首にかけての痛みを引き起こします。 |
| 顎舌骨筋 | 下顎骨の内側から舌骨にかけて | 口腔底を形成し、舌の動きや嚥下をサポート。硬くなると顎下の圧痛や違和感の原因となります。 |
| オトガイ舌骨筋 | オトガイ(下顎の先端)から舌骨にかけて | 舌骨を引き上げ、嚥下を助けます。この筋肉の緊張も顎下の痛みに繋がります。 |
| 茎突舌骨筋 | 側頭骨の茎状突起から舌骨にかけて | 舌骨を後上方に引き上げます。姿勢の悪化で負担がかかりやすく、顎下の痛みの原因となることがあります。 |
2.2 顎関節症との密接な関連性
顎関節は、下顎骨と側頭骨をつなぐ複雑な関節であり、咀嚼や会話など、日常生活に欠かせない重要な役割を担っています。この顎関節に不調が生じる「顎関節症」は、顎の痛みだけでなく、首の痛み、特に顎の下の痛みに密接に関連していることがあります。
2.2.1 食いしばりや歯ぎしりが原因となるケース
無意識のうちに行われる「食いしばり」や「歯ぎしり」は、顎関節やその周辺の咀嚼筋(咬筋、側頭筋など)に非常に大きな負担をかけます。これらの筋肉は、本来であれば食事の時以外はリラックスしているべきですが、食いしばりや歯ぎしりによって常に緊張状態に置かれることで、疲労が蓄積し、硬直してしまいます。この顎関節周囲の筋肉の過緊張は、顎の下の筋肉や首の筋肉へと波及し、結果として顎の下の首の痛みを引き起こす原因となるのです。また、顎関節のバランスが崩れることで、首の骨格にも影響を与え、痛みを増幅させることもあります。
2.3 ストレスが引き起こす身体の反応
精神的なストレスは、私たちの身体に様々な形で影響を及ぼします。特に、首や肩、そして顎周りの筋肉は、ストレスによって緊張しやすく、痛みの原因となることがあります。
ストレスを感じると、自律神経のバランスが乱れ、交感神経が優位になることで、身体が無意識のうちに緊張状態に陥ります。この持続的な緊張は、首や肩の筋肉を硬くするだけでなく、顎の筋肉にも影響を与え、無意識の食いしばりや歯ぎしりを誘発することが少なくありません。筋肉が緊張すると血行が悪くなり、疲労物質が蓄積しやすくなるため、顎の下の首の痛みが慢性化する原因となります。精神的な負担が身体的な症状として現れることは多く、顎の下の痛みもその一つとして考えられます。
3. 整骨院が考える「首の痛み 顎の下」の根本原因
顎の下の首の痛みは、日常生活における様々な要因が複合的に絡み合って発生することがほとんどです。当院では、単に痛みのある部分だけを診るのではなく、お身体全体のバランスや生活習慣にまで目を向け、痛みの真の原因を突き止めます。そのために、詳細な問診と身体の検査、そして姿勢分析を重視しています。
3.1 詳細な問診と身体の検査
顎の下の痛みの根本原因を探る上で、まず最も重要となるのが、患者様お一人おひとりの状態を詳しくお伺いする「問診」です。いつから、どのような時に痛みを感じるのか、痛みの性質、日常生活での癖、過去の怪我や病歴など、細部にわたって丁寧にヒアリングを行います。これにより、痛みがどのような状況で発生し、何が影響しているのかを把握する手がかりを得ます。
次に、実際に身体に触れて状態を確認する「身体の検査」を行います。顎の下から首にかけての筋肉の硬さや張り、顎関節の動き、首の可動域などを丹念にチェックします。特に、胸鎖乳突筋や舌骨筋群、広頚筋といった顎の下や首の前面にある筋肉の緊張度合いは、痛みの原因を特定する上で重要な情報となります。また、関連する部位である肩や背中の状態も確認し、痛みがどこから波及しているのかを多角的に評価いたします。
3.2 姿勢分析による原因特定
現代社会において、顎の下の首の痛みの大きな原因の一つとして挙げられるのが「姿勢の悪化」です。特にスマートフォンの長時間使用による「スマホ首」や「猫背」は、頭部が前に突き出し、首や顎周辺の筋肉に常に過度な負担をかけることになります。このような姿勢は、見た目だけでなく、首の生理的なカーブを失わせ、顎関節にも不自然な力が加わる原因となります。
当院では、専門的な視点から姿勢分析を行います。全身の重心の位置、骨盤の傾き、背骨のS字カーブの有無、肩の位置、頭部の前方突出度合いなどを細かく評価し、患者様ご自身の姿勢の癖や歪みを特定します。例えば、骨盤の歪みが背骨のバランスを崩し、結果的に首の位置に影響を与え、顎の下の痛みを引き起こしているケースも少なくありません。姿勢分析を通じて、患者様ご自身では気づきにくい身体のアンバランスを見つけ出し、痛みの根本的な原因へとアプローチすることが可能になります。
4. 整骨院が教える根本改善法
顎の下に感じる首の痛みは、その原因が多岐にわたるため、単なる一時的な対処では再発を繰り返すことがあります。整骨院では、痛みのある箇所だけでなく、身体全体のバランスや生活習慣まで見極め、根本的な原因にアプローチすることで、痛みのない健やかな状態を目指します。
4.1 手技療法による筋肉と筋膜へのアプローチ
顎の下の首の痛みに関わる筋肉は、首から肩、そして顎の周りまで広範囲に及びます。特に、胸鎖乳突筋や舌骨筋群、広頚筋などは、姿勢の悪化や食いしばりによって硬くなりやすく、痛みの原因となることが少なくありません。
整骨院では、これらの緊張した筋肉や硬くなった筋膜に対して、専門的な手技療法を用いて丁寧にアプローチします。具体的には、筋肉の深層部に働きかけることで、血行を促進し、老廃物の排出を促します。また、筋膜の癒着を剥がすことで、筋肉本来の柔軟性を取り戻し、動きをスムーズにしていきます。これにより、首や顎周りの負担が軽減され、痛みの緩和に繋がります。
施術は、患者様の身体の状態や痛みの程度に合わせて調整され、一人ひとりに最適な方法が選択されます。心地よい刺激で、硬くなった筋肉や筋膜が徐々に緩んでいくのを実感できるでしょう。
4.2 骨盤矯正や姿勢矯正で身体のバランスを整える
首や顎の下の痛みは、実は全身のバランスの崩れが根本原因となっているケースが非常に多く見られます。特に、骨盤の歪みや不良姿勢は、背骨のS字カーブを崩し、結果的に首や顎関節に過度な負担をかけることに繋がります。
整骨院では、詳細な姿勢分析(前章で述べた内容)の結果に基づき、骨盤矯正や姿勢矯正を行います。骨盤を正しい位置に戻すことで、その上にある背骨の配列も整いやすくなります。これにより、首への負担が軽減され、顎関節への不必要なストレスも減少します。
正しい姿勢を身体に記憶させることで、日常生活での無意識の負担を減らし、痛みの再発を防ぐことを目指します。継続的な施術と意識的な姿勢改善が、長期的な健康維持に繋がる重要な要素となります。
4.3 自宅でできるセルフケアとストレッチ
整骨院での施術効果を最大限に高め、痛みのない状態を維持するためには、ご自宅でのセルフケアも非常に重要です。施術で整えた身体の状態を保ち、日々の生活の中で発生する小さな負担を軽減するための方法をお伝えします。
4.3.1 簡単な首と顎のストレッチ
首や顎周りの筋肉を柔らかく保つことは、痛みの予防と緩和に効果的です。ここでは、ご自宅で簡単にできるストレッチをいくつかご紹介します。
| ストレッチの種類 | 目的 | やり方 |
|---|---|---|
| 首の横倒しストレッチ | 首の側面(胸鎖乳突筋など)の緊張緩和 | 椅子に座り、片方の手を頭の上に置き、ゆっくりと頭を真横に倒します。反対側の肩が上がらないように注意し、深呼吸しながら20秒程度キープします。左右交互に行います。 |
| 顎引きストレッチ | 首の後ろ(後頚筋群)の緊張緩和、正しい姿勢の意識 | 背筋を伸ばして座り、顎を軽く引き、頭のてっぺんが天井から引っ張られているようなイメージで首を伸ばします。首の後ろが伸びているのを感じながら、数秒キープし、ゆっくり戻します。 |
| 開口ストレッチ | 顎関節周囲の筋肉の柔軟性向上 | 口を軽く閉じ、舌の先端を上顎の歯の裏に当てます。そのままゆっくりと顎を真下に開いていきます。痛みを感じない範囲で、数秒キープし、ゆっくり閉じます。 |
これらのストレッチは、痛みを感じない範囲で、ゆっくりと丁寧に行うことが大切です。無理な力で行うと、かえって筋肉を傷める可能性がありますので注意してください。
4.3.2 日常生活での姿勢改善ポイント
日々の生活習慣が、首や顎の下の痛みに大きく影響しています。意識的に姿勢を改善することで、身体への負担を減らすことができます。
- デスクワーク時の姿勢
パソコンの画面は目線の高さに合わせ、背筋を伸ばして深く椅子に座りましょう。肘は90度に曲げ、手首はまっすぐ保ちます。30分に一度は立ち上がって軽く身体を動かすことを意識してください。 - スマートフォンの使用方法
スマートフォンを見る際は、顔を下に向けすぎず、できるだけ画面を目線の高さに持ち上げるようにしましょう。首を前に突き出す「スマホ首」にならないよう注意が必要です。 - 睡眠時の姿勢
ご自身に合った高さの枕を選び、仰向けで寝ることをおすすめします。横向きで寝る場合は、枕と肩の間に隙間ができないように調整し、首が不自然な角度にならないようにしましょう。 - ストレス管理
ストレスは、無意識の食いしばりや歯ぎしりを引き起こし、首や顎の痛みを悪化させる原因となります。適度な運動や趣味の時間を取り入れ、リラックスする時間を意識的に作りましょう。
これらのセルフケアや姿勢改善は、一度に全てを変えるのではなく、できることから少しずつ取り入れていくことが継続の秘訣です。整骨院での施術と合わせて、日々の生活の中で意識を変えることで、痛みのない快適な毎日を送るための土台を築いていきましょう。
5. まとめ
顎の下に感じる首の痛みは、単なる筋肉の張りだけでなく、姿勢の歪み、顎関節の不調、さらには日々のストレスなど、複数の要因が複雑に絡み合って生じることが少なくありません。一時的な痛みの緩和だけでなく、その根本的な原因を見つけ出し、適切なアプローチを行うことが、症状の再発を防ぎ、快適な日常生活を取り戻すための鍵となります。
整骨院では、丁寧な問診と詳細な身体の検査、そして姿勢分析を通じて、お一人おひとりの痛みの原因を特定し、手技療法や骨盤矯正などを組み合わせたオーダーメイドの施術で、身体全体のバランスを整えながら根本改善を目指します。この痛みは放置すると慢性化したり、他の部位に影響を及ぼしたりする可能性もあります。
もし、顎の下の首の痛みでお悩みでしたら、ぜひ一度、専門家である整骨院にご相談ください。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。













